「エンヤの ミ(エ)ニクくタギタギしハナシ」

見えない世界に興味があります。神話の謎を解明したいです。

岩手鎮魂の旅

4年前のお盆に思うことがあって岩手に鎮魂の旅に行きました。鎮魂というより謝罪、お詫びと言った方が正しいでしょうか。どうしても行かざるをえないという思いが募っての行動でした。

新幹線で一ノ関駅に向かいました。目的地は平安時代における朝廷軍と蝦夷軍の激戦地です。一ノ関駅に着いた時は少し曇っている程度でそれほど天気は悪くありませんでした。

駅に着いてレンタカーを借りて、先ずは達谷窟毘沙門堂(たっこくのいわやびしゃもんどう)に向かいました。ここは征夷大将軍であった坂上田村麻呂が、この地を拠点としていた悪路王を討伐した記念として建てられました。この毘沙門堂の西側の岩壁には大日如来あるいは阿弥陀如来と言われる磨崖仏が刻まれています。立派な磨崖仏です。この時は雨が小降りになってきました。

毘沙門堂を後にして、近くの駒形根神社、若神子社(わかみこしゃ)と巡りました。これらの神社は事前に下調べをして回った方がいいと思い参拝しました。この辺りからちょっと雨脚が強くなってきましたが、とりあえず問題なく回れました。

最後にこの日のメインイベント、最大の目的地に向かいました。その場所は山王窟(さんのういわや)と呼ばれる場所です。そこには矢櫃川という川が流れています。無数の矢が打ち込まれ死体の山が築かれたことからこの名が付いたようです。この時点で天気は大暴風雨でした。傘も役に立ちません。びしょ濡れになりながら、矢櫃川のあるダム湖に持参したお酒とお水を撒きました。雨風があまりにも強くてダム湖に引きずり込まれるのでは、と恐怖を感じました。死ぬかもしれないと少し思ってしまいました。相当恨まれているのかな、と。

お酒とお水をお捧げできましたので、急いで車に戻り、駅に向かうことにしました。エンジンをかけ出発してから一心不乱に心の中で「申し訳ありませんでした」と謝りました。すると何故かクラクションがプップッと2度鳴ったのです。もちろんクラクションは触っていません。まるで「もういいよ」と言われているかのようでした。

その後、新幹線の駅に着いたらすっかりいい天気になっていました。

少しはお詫びできたかもしれないと思い、新幹線に乗り帰途につきました。

自分としては一生記憶に残るだろう旅となりました。